資格を取ろうと決めたとき、最初に迷いやすいのが勉強方法です。
「参考書を買って独学で勉強するべき?」
「仕事をしながらなら通信講座を使った方がいい?」
「通信講座は便利そうだけど、お金を払うほどの違いがあるの?」
私自身も働きながら資格勉強をしてきましたが、社会人の場合は単純に「安いから独学」「効率が良さそうだから通信講座」と決めるのではなく、自分が試験まで続けやすい方法を選ぶことが大切だと感じています。
独学にも通信講座にも、それぞれメリットとデメリットがあります。
この記事では両者の違いを比較しながら、どんな社会人に独学・通信講座が向いているのかを考えていきます。
独学と通信講座の違いを比較
まず、大まかな違いを整理してみましょう。
| 比較項目 | 独学 | 通信講座 |
|---|---|---|
| 費用 | ◎ 抑えやすい | △ 独学より高くなりやすい |
| 教材選び | 自分で選ぶ | 用意されていることが多い |
| 学習計画 | 自分で作る | カリキュラムがあることが多い |
| 自由度 | ◎ 高い | ○ 講座による |
| 質問・サポート | △ 基本的に自分で解決 | ○〜◎ 講座による |
| スマホ学習 | 教材による | 対応講座が多い |
| 続けやすさ | 自己管理が必要 | 学習を進める仕組みがある場合も |
ここだけを見ると通信講座の方が便利に感じるかもしれません。
しかし、すべての人に通信講座が必要なわけではありません。
すでに基礎知識があり、自分で教材と計画を決められるなら、独学の方が費用を抑えて効率よく勉強できる場合もあります。
重要なのは、「どちらが優れているか」ではなく「どちらが自分に合っているか」です。
資格を独学で勉強するメリット
費用を抑えやすい
独学の大きなメリットは費用です。
基本的には参考書や問題集、過去問題集などを購入すれば勉強を始められます。
通信講座と比べて初期費用を抑えやすいため、
「まず資格勉強を始めてみたい」
という人にも取り組みやすい方法です。
資格によっては市販教材が充実しているため、独学でも十分勉強できる場合があります。
自分のペースで進められる
独学なら、勉強する時間や順番を自分で決められます。
得意な分野は早く進み、苦手な分野に時間を使うこともできます。
仕事の繁忙期は少しペースを落とし、余裕のある時期に多めに勉強するなど、社会人の生活に合わせやすいのもメリットです。
必要な教材だけ購入できる
すでに知識がある分野なら、すべてを最初から学習する必要はないかもしれません。
独学なら、
「この参考書と過去問だけ」
「問題集を中心に勉強する」
など、自分に必要な教材だけ選べます。
関連する仕事をしていたり、過去に似た資格を勉強した経験があったりする人にとっては、独学の自由度がメリットになるでしょう。
独学のデメリット
教材を自分で選ぶ必要がある
資格勉強を始めたばかりだと、
「参考書はどれがいい?」
「問題集は必要?」
「過去問はいつから始める?」
と迷うことがあります。
教材を比較するだけで時間を使ってしまい、なかなか勉強を始められないこともあります。
独学では、何を使って、どの順番で勉強するかも自分で決める必要があります。
スケジュール管理も自分で行う
独学では試験日から逆算し、
「いつまでに参考書を終わらせるか」
「いつから問題演習に入るか」
なども自分で決めます。
計画を立てるのが得意な人には問題ありません。
一方、何度計画を作っても途中で崩れてしまう人にとっては負担になることがあります。
資格勉強の計画を自分で作りたい場合は、こちらの記事で5ステップに分けて紹介しています。
→「社会人の資格勉強スケジュールの立て方|仕事と両立する計画を5ステップで解説」
分からない部分を自分で解決する必要がある
参考書を読んでも理解できない部分が出てきたとき、独学では基本的に自分で調べます。
インターネットや別の参考書などで解決できることもありますが、難易度の高い資格になるほど時間がかかることがあります。
「分からないことを調べる時間」も独学の勉強時間に含まれると考えておいた方がいいでしょう。
通信講座を利用するメリット
教材選びの手間を減らせる
通信講座では、試験対策用の教材がセットになっていることが多いため、自分で複数の参考書を比較する手間を減らせます。
「何から勉強すればいいか分からない」
という人にとっては大きなメリットです。
ただし、教材の内容や形式は講座によって異なるため、申し込む前に確認する必要があります。
カリキュラムに沿って勉強できる
通信講座のメリットとして大きいのが、学習する順番があらかじめ設計されていることです。
独学では自分で、
教材選び → スケジュール作成 → 学習 → 進捗管理
まで行います。
通信講座なら、このうち教材選びや学習順序などの負担を減らせる場合があります。
仕事で忙しく、
「勉強そのもの以外に使う時間を減らしたい」
という社会人には相性がいいでしょう。
スマホで勉強できる講座もある
通信講座によっては、講義動画や問題演習などをスマートフォンで利用できます。
通勤時間や昼休みなどの短い時間を使えるため、まとまった勉強時間を確保しにくい社会人には便利です。
ただし、スマホ対応の範囲は講座によって違います。
「動画を見るだけなのか」
「問題演習までできるのか」
「教材をダウンロードできるのか」
などは、申し込む前に確認したいポイントです。
通信講座のデメリット
独学より費用がかかる
一番分かりやすいデメリットです。
市販の参考書を数冊購入する独学と比べれば、通信講座の方が費用は高くなる傾向があります。
そのため、
「通信講座を使った方が安心そうだから」
という理由だけで申し込むのはおすすめしません。
自分に必要な機能やサポートがあるかを確認し、その価値に対して費用を払うと考えた方がいいでしょう。
申し込んだだけでは勉強は続かない
これは特に注意したいところです。
通信講座に申し込んだからといって、自動的に勉強できるようになるわけではありません。
教材やカリキュラムが用意されていても、実際に勉強するのは自分です。
そのため、
「お金を払えばやる気が出るはず」
だけを理由に選ぶのは避けたいところです。
勉強自体が続かなくなっている場合は、まず原因を確認してみるのもおすすめです。
→「社会人が資格勉強で挫折する7つの原因|続かないときの対処法を実体験から解説」
自分には不要なサービスが含まれる場合もある
質問サポートや添削、動画講義などがセットになっていても、すべての人が利用するとは限りません。
たとえば自分で参考書を読んで理解できる人なら、長時間の講義動画は必要ないかもしれません。
通信講座を選ぶときは、サービスの多さだけではなく、
「自分が実際に使うか?」
という視点で見ることが重要です。
独学がおすすめな社会人
ここまでの違いから考えると、独学が向いているのは次のような人です。
- できるだけ費用を抑えたい
- 自分で教材を選べる
- 自分で勉強計画を立てられる
- 分からない部分を調べることが苦にならない
- 自分のペースで勉強したい
- すでに関連知識がある
特に、市販教材が充実していて、自分で計画管理できるなら、最初から通信講座を利用する必要はないと思います。
まず参考書を見てみて、自分でも進められそうか確認してから判断する方法もあります。
通信講座がおすすめな社会人
反対に、通信講座を検討しやすいのは次のような人です。
- 教材選びで迷いたくない
- 自分で学習計画を立てるのが苦手
- 仕事が忙しく勉強以外の手間を減らしたい
- 通勤などのスキマ時間も使いたい
- 質問や添削などのサポートが欲しい
- 独学で何度も勉強が止まっている
こうした人の場合、通信講座に払うお金は単に「教材代」ではなく、
教材選び・カリキュラム・学習環境・サポートなどに払う費用
と考えると比較しやすくなります。
迷ったら「時間・自己管理・費用」の3つで判断する
独学か通信講座か迷ったら、次の3つを考えてみてください。
① 時間
教材選びや分からない部分を調べる時間を自分で確保できるか。
② 自己管理
試験日まで自分でスケジュールを作って進められるか。
③ 費用
通信講座に払う費用と、そこで減らせる手間・得られるサポートが見合っているか。
この3つを考えると、自分に必要な勉強方法が見えやすくなります。
たとえば、
費用は抑えたい
+
計画管理は得意
→ 独学
一方、
仕事が忙しい
+
教材選びや計画に時間を使いたくない
→ 通信講座を検討
という考え方です。
通信講座を選ぶなら「有名だから」だけで決めない
通信講座を使うことにした場合、次に迷うのが「どの講座を選ぶか」です。
料金だけで決めるのも、知っている会社だからという理由だけで決めるのもおすすめしません。
少なくとも、
料金・対応資格・教材・スマホ学習・質問サポート・学習期間
などは比較したいところです。
また、同じ講座でも資格によって教材やサービス内容が異なることがあります。
そのため、最終的には自分が受験する資格で比較することが大切です。
→ 社会人向け通信講座の選び方|失敗しないための7つの比較ポイント
まとめ|独学と通信講座は「続けやすい方」を選ぼう
独学と通信講座には、それぞれメリットとデメリットがあります。
費用を抑えて自分のペースで進めたいなら、独学が向いています。
一方、教材選びやスケジュール管理の負担を減らし、用意された学習環境を活用したいなら、通信講座を検討する価値があります。
ただし、
通信講座=合格しやすい
独学=難しい
と単純に考える必要はありません。
重要なのは、
自分が試験日まで勉強を続けられる方法を選ぶこと。
まずは「時間・自己管理・費用」の3つから、自分にはどちらが合っているか考えてみてください。

