「資格を取ろうと勉強を始めたけれど、仕事が忙しくて続かない」
「最初はやる気があったのに、いつの間にか参考書を開かなくなってしまった」
社会人になってから資格勉強を始めると、このような経験をすることがあります。
私自身も、働きながら財務や簿記などの資格勉強をしてきました。
比較的うまく勉強を続けられていた時期もあれば、生活環境が変わったことで、それまでの勉強習慣が崩れてしまったこともあります。
そこで感じたのが、資格勉強を続けるために必要なのは「やる気」だけではないということです。
仕事をしながら資格を取るなら、頑張ること以上に「無理なく勉強を始められる仕組み」を作ることが重要です。
この記事では、社会人が資格勉強で挫折しやすい7つの原因と、勉強が続かなくなったときの対処法を、私自身の経験も交えながら紹介します。
社会人の資格勉強が続かないのはなぜ?
学生時代と社会人では、勉強できる環境が大きく違います。
学生なら授業や試験など、ある程度勉強する時間が生活の中に組み込まれています。
一方、社会人の場合は基本的に仕事が生活の中心です。
仕事が終わってから勉強しようと思っていても、残業が発生することもあれば、疲れて何もしたくない日もあります。
休日も、家事や買い物、友人との予定などが入るでしょう。
つまり、社会人の資格勉強は、
「空いている時間に勉強しよう」
だけでは続けにくいのです。
私も働きながら資格勉強をしていて、勉強そのものよりも「どうやって勉強時間を生活の中に入れるか」の方が難しいと感じることがあります。
そのため、資格勉強が続かなくなったときに、
「自分は意志が弱い」
と考えるのではなく、
「今の勉強方法は、自分の生活に合っているのか?」
と考えてみることが大切です。
社会人が資格勉強で挫折する7つの原因
資格勉強が続かなくなる原因は人によって異なります。
ただ、社会人の場合はいくつか共通しやすいパターンがあります。
ここでは7つに分けて考えてみます。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| ① 勉強量 | 最初から頑張りすぎる |
| ② 勉強時間 | 毎日同じ時間を求める |
| ③ 疲労 | 仕事後だけに頼る |
| ④ 計画 | 1日崩れると諦める |
| ⑤ 期限 | 試験から逆算していない |
| ⑥ 目的 | 資格を取る理由が曖昧 |
| ⑦ 完璧主義 | 最初から100%を求める |
1.最初から勉強量を増やしすぎる
資格勉強を始めた直後は、やる気があります。
「今日から毎日2時間勉強しよう」
「休日は5時間やろう」
と高い目標を立てたくなることもあります。
最初の数日なら続くかもしれません。
しかし、仕事が忙しい日にも同じ勉強量を求めてしまうと、だんだん負担になってきます。
そして一度2時間勉強できない日があると、
「今日はもういいか」
となり、そのまま勉強しなくなることがあります。
資格勉強を始めるときは、自分が頑張れる最大量ではなく、忙しい日でも続けられる量から始めるのがおすすめです。
たとえば、
「平日は最低15分」
でも構いません。
勉強を始めて余裕があれば、そのまま30分、1時間と続ければいいからです。
最初から100点の勉強量を目指すより、まずは勉強を生活の一部にすることを優先します。
2.「毎日○時間」と時間だけで考えてしまう
「資格に合格するには1日2時間勉強しなければならない」
と考えてしまう人もいると思います。
もちろん、勉強時間の目安を決めること自体は悪くありません。
ただ、社会人は毎日同じように時間を使えるとは限りません。
残業した日は30分しかできないかもしれませんし、休日なら3時間できることもあります。
そこで、毎日同じ勉強時間を求めるのではなく、1週間単位で考える方法もあります。
たとえば週7時間勉強すると決めた場合、
平日:30分×5日=2時間30分
土曜:2時間
日曜:2時間30分
でも合計7時間になります。
仕事の状況に合わせて調整できるため、毎日同じ時間を確保するより続けやすくなります。
資格勉強に必要な時間については、別の記事でも詳しく紹介しています。
→「社会人の資格勉強は1日何時間?仕事と両立する勉強時間の作り方」
3.仕事で疲れたあとに勉強しようとする
仕事が終わって家に帰り、
夕食を食べて、
お風呂に入って、
少しスマートフォンを見てから勉強する。
この流れで毎日勉強できれば理想的ですが、実際には難しいこともあります。
一度リラックスしてしまうと、そこから参考書を開くには意外とエネルギーが必要です。
私自身、以前は会社帰りに喫茶店へ寄って、そのまま勉強するという方法が比較的うまくいっていました。
家に帰る前に勉強することで、「勉強を始めるかどうか」で迷う時間を減らせたからです。
夜に勉強できない場合は、朝に切り替える方法もあります。
大切なのは、
「夜に勉強できない=自分は勉強が続かない」
と決めつけないことです。
時間帯や場所を変えるだけで続けやすくなることがあります。
朝と夜の勉強については、こちらの記事でも比較しています。
→「社会人の資格勉強は朝と夜どっちがいい?メリット・デメリットと続けやすい時間帯」
4.1日できなかっただけで計画を諦める
資格勉強を続けていると、どうしても勉強できない日はあります。
残業する日もあれば、予定が入ることもあります。
問題なのは1日休むことではありません。
「1日できなかったから、もう計画通りではない」と考えてしまうことです。
たとえば30日間毎日勉強する予定だったとして、1日できなかったとします。
それでも29日勉強できれば十分な勉強量になります。
資格勉強では、
「毎日絶対に勉強する」より「休んでも戻ってくる」
ことの方が重要だと考えています。
昨日勉強できなかったなら、今日また参考書を開けばいい。
計画は守るためだけのものではなく、必要に応じて修正するものです。
5.試験までの計画が曖昧
「今年は資格を取ろう」
だけでは、勉強を先延ばしにしやすくなります。
試験日が半年後なら、
「まだ時間がある」
と思ってしまうからです。
そこで、試験日から逆算します。
たとえば、
試験日 → 過去問演習 → 問題集 → 基礎学習 → 今日
というように、大まかな流れを作ります。
細かい予定まで最初から決める必要はありません。
「○月までに参考書を1周する」
「試験1か月前から過去問を中心にする」
くらいでも、今何をすべきか分かりやすくなります。
資格勉強はゴールが決まっているからこそ、試験日から逆算して現在地を確認することが大切です。
6.資格を取る目的が曖昧になっている
勉強を始めた頃は、
「仕事に活かしたい」
「転職したい」
「この分野について詳しくなりたい」
など、何かしら理由があったはずです。
ところが数か月勉強していると、いつの間にか、
「試験に合格すること」だけが目的
になってしまうことがあります。
すると、仕事で疲れている日に「なぜここまでして勉強しているんだろう」と感じやすくなります。
そんなときは、資格を取ろうと思った理由をもう一度確認します。
「この資格を取って何をしたいのか」
が分かれば、勉強を続ける意味も見つけやすくなります。
まだ受験する資格そのものに迷っている場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
→「社会人の資格はどう選ぶ?目的別の選び方と失敗しないための5つのポイント」
7.完璧を求めすぎる
資格勉強では、すべてを理解してから次に進みたくなることがあります。
参考書の分からない部分で止まってしまったり、問題集を100%正解できるまで繰り返したりすることもあるでしょう。
もちろん、理解することは重要です。
しかし、最初から完璧を目指すと勉強が進まなくなる場合があります。
特に資格試験では、最初は分からなかった内容でも、問題集や過去問を解いてから参考書に戻ると理解できることがあります。
そのため、
1周目は「全部覚える」のではなく「全体を知る」
くらいでも構いません。
完璧な1周より、まず最後まで進んで2周目に入る。
この考え方に変えるだけでも、勉強の負担を減らせます。
資格勉強を挫折しそうになったときの対処法
ここまで原因を紹介しましたが、すでに勉強が止まってしまっている場合はどうすればいいのでしょうか。
私なら、いきなり以前の勉強量に戻そうとはしません。
まず、勉強を再開するハードルを下げます。
たとえば、
- 参考書を5分だけ読む
- 問題を5問だけ解く
- 通勤時間に解説を見る
- 仕事帰りに30分だけ勉強する
- 休日に翌週の勉強予定を決める
などです。
「5分勉強して何になるの?」
と思うかもしれません。
しかし、勉強を再開するときに重要なのは、5分でどれだけ覚えられるかだけではありません。
「今日も勉強した」という状態を作ることにも意味があります。
5分のつもりで始めたら、そのまま20分できることもあります。
逆に本当に疲れているなら、5分で終わっても構いません。
ゼロから再び勉強を始めることを優先します。
私が資格勉強を続けるために意識していること
私自身の経験で大きかったのは、勉強する場所とタイミングをある程度固定したことです。
以前は仕事が終わったあと、そのまま喫茶店に寄って勉強していました。
平日は週5日、19時30分頃から20時20分頃まで。
同じ喫茶店に通い続け、最終的には店員さんに常連客として認識してもらえるくらいになりました。
「今日は勉強する気分だから行く」のではなく、
仕事が終わる → 喫茶店へ行く → 勉強する
という流れにしていました。
ところが生活環境が変わり、通勤方法も変わったことで、このルーティンが使えなくなりました。
そこで改めて感じたのが、
勉強習慣は、本人のやる気だけで作られているわけではない
ということです。
場所、時間、通勤方法、仕事の忙しさなど、環境にも大きく左右されます。
以前の方法が使えなくなったのであれば、新しい生活に合わせて勉強方法も変える必要があります。
「昔はできていたのに」と考えるより、
「今の生活なら、どこに勉強を入れられるか」
と考え直す。
これは社会人になって資格勉強を続けるうえで、かなり重要だと感じています。
資格勉強を習慣にする方法については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
→「社会人が資格勉強を習慣化する7つのコツ|仕事終わりでも続ける方法」
それでも資格勉強が続かないなら、資格選びを見直してもいい
勉強方法や環境を変えても、どうしても勉強する意味を感じられないこともあると思います。
そんなときは、
「一度始めた資格だから絶対に取らなければならない」
と考える必要はありません。
その資格を取得する目的がなくなったのであれば、一度立ち止まって考えてみることもできます。
資格取得には時間もお金もかかります。
社会人なら、その時間を別の資格や仕事の勉強に使う選択肢もあります。
ただし、「今日は勉強したくない」という一時的な気持ちと、「そもそも資格を取る目的がなくなった」という状態は分けて考えたいところです。
まず勉強量や勉強する時間帯を変えてみる。
それでも続ける理由を見つけられないなら、資格選びから見直してみる。
この順番で考えるのがおすすめです。
まとめ|資格勉強は「続けられる量」から始めよう
社会人が資格勉強で挫折してしまう原因は、単純にやる気だけの問題ではありません。
今回紹介した原因は、
- 最初から勉強量を増やしすぎる
- 毎日の勉強時間にこだわりすぎる
- 仕事で疲れたあとに勉強しようとする
- 1日できなかっただけで計画を諦める
- 試験までの計画が曖昧
- 資格を取る目的が曖昧
- 完璧を求めすぎる
の7つです。
資格勉強は、短期間だけ頑張ることよりも、試験まで続けることが重要です。
だからこそ、
1日2時間を3日でやめてしまうより、30分を1か月続ける。
まずはそれくらいの気持ちで始めてみていいと思います。
そして勉強が止まってしまっても、そこで終わりではありません。
5分でも10分でも、また始めれば続きになります。
自分の生活に合わせて勉強する場所や時間、勉強量を調整しながら、「頑張らないと続かない勉強」から「自然と始められる勉強」へ少しずつ変えていきましょう。

